2004年6月10日
井上ひさし 梅原 猛 大江健三郎 奥平康弘 小田 実 加藤周一 澤地久枝 鶴見俊輔 三木睦子さん九人による「九条の会」アピールが出されました
しかし マスコミのほとんどが報じませんでした
九人は「怒り」ました
「それなら 自分たちで訴えよう!」と 全国を駆け回りました
各地の反応は マスコミの反応とはまるで逆でした
講演会は いくところいくところ満員札止めの状態です
それはいまも続いているのです。
2005年4月5日
そんな流れのなかで マスコミ九条の会が結成されたのです。
こちらの呼びかけ人は秋山ちえ子 大橋巨泉 ジェームス三木さんなど70人でした 。
「マスコミ関係者の九条の会ができたなんて すごい!」「これからが楽しみ」など 各地から期待と激励の言葉が寄せられました。
面映い。
でも マスコミの現状に失望しはじめている人たちの期待に沿うことができるかどうか 緊張してのスタートでした。
「普通の市民だけれど 参加できるか?」という問い合わせがあります 。
「マスコミに関心のある読者 視聴者 映画・演劇ファン 音楽ファンを抜きにしてマスコミは成立しません 気軽に参加してください」とお答えしています 。
東京では
新聞OB九条の会 出版OB九条の会 民放九条の会 映画人九条の会 音楽九条の会
所沢マスコミ文化九条の会 憲法九条にノーベル賞をの会(印刷)が活動を続けています。
マスコミ九条の会とともに連絡会をつくって様々なイベントを展開しています 。
例えば
辻井 喬さんの講演と村上玄一郎さんのヴァイオリン(星陵会館)満員 !
姜 尚中さんの講演 佐藤真子さんの歌の「シャンソンとワインと九条の夕べ」満員 !
澤地久枝さんの講演 小森陽一さん 坂本 修さん 桂 敬一さんによる(改憲手続法)パネル討論会。満員!
タイムリーに有楽町マリオン前でリレートークとリーフレット配布もやっています 。
(上記の活動は「マス活動」のコーナーに写真を掲載しています)
大阪 広島 大分 鹿児島でマスコミ九条の会が結成されています 準備しているところもあります。
やがて ネットワークが形成されるでしょう 。
ホームページは2005年12月10日に開設しました。
「九条の会」のよびかけ人はだれですか
井上 ひさし(作家) 梅原 猛(哲学者) 大江 健三郎(作家)
奥平 康弘(憲法研究者) 小田 実(作家) 加藤 周一(評論家)
澤地 久枝(作家) 鶴見 俊輔(哲学者) 三木 睦子(国連婦人会)
「九条の会」のアピール文をよみたい
日本国憲法は、いま、大きな試練にさらされています。
ヒロシマ・ナガサキの原爆にいたる残虐な兵器によって、五千万を越える人命を奪った第二次世界大戦。この戦争から、世界の市民は、国際紛争の解決のためであっても、武力を使うことを選択肢にすべきではないという教訓を導きだしました。
侵略戦争をしつづけることで、この戦争に多大な責任を負った日本は、戦争放棄と戦力を持たないことを規定した九条を含む憲法を制定し、こうした世界の市民の意思を実現しようと決心しました。
しかるに憲法制定から半世紀以上を経たいま、九条を中心に日本国憲法を「改正」しようとする動きが、かつてない規模と強さで台頭しています。その意図は、日本を、アメリカに従って「戦争をする国」に変えるところにあります。そのために、集団的自衛権の容認、自衛隊の海外派兵と武力の行使など、憲法上の拘束を実際上破ってきています。また、非核三原則や武器輸出の禁止などの重要施策を無きものにしようとしています。そして、子どもたちを「戦争をする国」を担う者にするために、教育基本法をも変えようとしています。これは、日本国憲法が実現しようとしてきた、武力によらない紛争解決をめざす国の在り方を根本的に転換し、軍事優先の国家へ向かう道を歩むものです。私たちは、この転換を許すことはできません。
アメリカのイラク攻撃と占領の泥沼状態は、紛争の武力による解決が、いかに非現実的であるかを、日々明らかにしています。なにより武力の行使は、その国と地域の民衆の生活と幸福を奪うことでしかありません。一九九〇年代以降の地域紛争への大国による軍事介入も、紛争の有効な解決にはつながりませんでした。だからこそ、東南アジアやヨーロッパ等では、紛争を、外交と話し合いによって解決するための、地域的枠組みを作る努力が強められています。
二〇世紀の教訓をふまえ、二一世紀の進路が問われているいま、あらためて憲法九条を外交の基本にすえることの大切さがはっきりしてきています。相手国が歓迎しない自衛隊の派兵を「国際貢献」などと言うのは、思い上がりでしかありません。
憲法九条に基づき、アジアをはじめとする諸国民との友好と協力関係を発展させ、アメリカとの軍事同盟だけを優先する外交を転換し、世界の歴史の流れに、自主性を発揮して現実的にかかわっていくことが求められています。憲法九条をもつこの国だからこそ、相手国の立場を尊重した、平和的外交と、経済、文化、科学技術などの面からの協力ができるのです。
私たちは、平和を求める世界の市民と手をつなぐために、あらためて憲法九条を激動する世界に輝かせたいと考えます。そのためには、この国の主権者である国民一人ひとりが、九条を持つ日本国憲法を、自分のものとして選び直し、日々行使していくことが必要です。それは、国の未来の在り方に対する、主権者の責任です。日本と世界の平和な未来のために、日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、「改憲」のくわだてを阻むため、一人ひとりができる、あらゆる努力を、いますぐ始めることを訴えます。
2004年6月10日
井上 ひさし(作家) 梅原 猛(哲学者) 大江 健三郎(作家)
奥平 康弘(憲法研究者) 小田 実(作家) 加藤 周一(評論家)
澤地 久枝(作家) 鶴見 俊輔(哲学者) 三木 睦子(国連婦人会)
An Appeal from the “Article Nine Association”
The Japanese constitution now faces a great challenge.
Through the use of weapons reaching the cruelty of the atomic bombs of Hiroshima and Nagasaki, the Second World War claimed over fifty million lives. As a result, the citizens of the world learned the lesson that resorting to force should never be an option, even for the purpose of resolving international disputes.
Bearing an enormous responsibility for having continuously pursued a war of invasion, Japan decided to work towards realizing this global vision, and thus established a constitution including Article Nine which stipulated the renunciation of war and of military force.
Yet today, half a century later, the movement to “revise” the Japanese constitution, and Article Nine in particular, has risen to the forefront with an unprecedented scale and intensity. The proponents of that movement intend for Japan to follow the United States and change into a “war-waging country.” For that reason, they authorize the use of the right to collective self-defense, dispatch the Japanese Self Defense Forces overseas, allow their use of force, and commit other such actions that, for all intents and purposes, violate the restrictions of the constitution. Moreover, they are trying to do away with such important measures and policies as the three non-nuclear principles and the ban on arms exports. Finally, in order to raise children to become leaders of a “war-waging country,” they are trying to change the Fundamental Law of Education. This essentially alters the state of the nation that the Japanese constitution has aimed to achieve, threatening to convert Japan from a country that strives to resolve conflicts without military force to a nation that prioritizes military action above all else. We cannot allow that conversion to occur.
The United States’ attack on Iraq and the morass of the occupation that followed makes it clearer to us day by day that the resolution of conflict through force is unrealistic. The use of force only results in robbing a country and its people of their livelihood and of their happiness. Since the 1990s, armed interventions by major nations into regional conflicts have also failed to result in effective resolutions. That is why, in such places as Europe and Southeast Asia, efforts are being strengthened to create regional frameworks that can help to resolve conflicts through diplomacy and dialogue.
Today, as we question our path in the 21st century based on the lessons of the 20th, the importance of grounding diplomacy on Article Nine emerges with renewed clarity. To call the dispatch of Self Defense Forces into countries that do not welcome it an “international contribution” is nothing more than arrogance.
Based on Article Nine, Japan needs to develop ties of friendship and cooperation with the peoples of Asia and other regions, and change a diplomatic stance that only prioritizes a military alliance with the United States. Japan must play an active role in the tide of world history by exercising its autonomy and acting in a pragmatic manner. It is precisely because of Article Nine that Japan can engage its partner nations in peaceful diplomacy while respecting their various positions, and collaborate with them in the fields of economy, culture, science and technology.
In order to join hands with all peace-seeking citizens of the globe, we feel that we must strive to shine the light of Article Nine upon this turbulent world. To that end, each and every citizen, as sovereign members of this country, needs to personally adopt the Japanese constitution, with its Article Nine, and reaffirm their belief in it through their daily actions. This is a responsibility that the sovereign members share for the future state of their country. Thus, in the interest of a peaceful future for Japan and the world, we would like to appeal to each and every citizen to come together for the protection of the Japanese constitution: You must begin making every possible effort to thwart these attempts at “constitutional revision,” and you must begin today.
June 10, 2004
Hisashi Inoue (author) Takeshi Umehara (philosopher) Kenzaburo Oe (author)
Yasuhiro Okudaira (constitution scholar) Makoto Oda (author) Shuichi Kato (critic)
Hisae Sawachi (author) Shunsuke Tsurumi (philosopher) Mutsuko Miki (UN Women’s Society)
よびかけ人はだれですか
秋山 ちえ子(評論家)
新崎 盛暉(評論家)
飯部 紀昭(道都大学教授)
石川 文洋(報道写真家)
石坂 啓(漫画家)
池辺 晋一郎(作曲家)
井出 孫六(作家)
猪田 昇(日本ジャーナリスト会議北海道会員)
岩井 善昭(日本ジャーナリスト会議北海道運営委員
内橋 克人(経済評論家)
梅田 正己(日本ジャーナリスト会議出版部会代表)
大岡 信(日本現代詩人会)
大谷 昭宏(ジャーナリスト)
大橋 巨泉(著述業)
岡本 厚(岩波書店「世界」編集長)
小沢 昭一(俳優)
恩地 日出夫(映画監督)
桂 敬一(立正大学文学部教授)
鎌田 慧(ジャーナリスト)
川崎 泰資(椙山女学園大学教授)
北村 肇(「週刊金曜日」編集長)
小中陽太郎(作家)
斎藤 貴男(ジャーナリスト)
佐藤 博文(弁護士)
佐野 洋(作家)
ジェームス三木(脚本家)
柴田 鉄治(国際基督教大学客員教授)
須藤 春夫(法政大学教授)
隅井 孝雄(京都学園大学教授)
関 千枝子(女性ニュース)
せんぼん よしこ(演出家)
高嶺 朝一(琉球新報社)
谷口 源太郎(スポーツジャーナリスト)
田沼 武能(写真家)
俵 義文(子どもと教科書全国ネット21事務局長)
仲築間 卓蔵(日本ジャーナリスト会議放送部会代表
茶本 繁正(ジャーナリスト)
塚本 三夫(中央大学法学部教授)
辻井 喬(詩人・作家)
坪井 主税(札幌学院大学教授)
栃久保 程二(日本ジャーナリスト会議北海道代表委員)
鳥越 俊太郎(ジャーナリスト)
中村 梧郎(フォト・ジャーナリスト)
橋本 進(ジャーナリスト)
ばば こういち(放送ジャーナリスト)
原 壽雄(ジャーナリスト)
平岡 敬(中国・地域づくり交流会)
広河 隆一(写真家、デイズジャパン発行・編集人)
前泊 博盛(琉球新報社論説委員)
増田 れい子(エッセイスト)
箕輪 登(元衆議院議員)
宮崎 絢子(日本ジャーナリスト会議代表委員)
三善 晃(作曲家・芸術院会員)
守屋 龍一(日本ジャーナリスト会議事務局長)
門奈 直樹(立教大学教授)
山田 和夫(映画評論家)
湯川 れい子(音楽評論家)
吉田 ルイ子(フォト・ジャーナリスト)
吉永 春子(ジャーナリスト)
若杉 光夫(映画監督・演出家)
※五十音順