NO PASARAN(奴らを通すな) 近田洋一(ジャーナリスト) 06/02/01
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新幹線でピカソが生まれたマラガに向かう途中、アンダルシアの旅はつらいものでした。
見渡す限りのオリーブ畑。ガルシア・ロルカはこの辺りで殺されました。もう一つ、心に大きく占めていたのはスペイン人民戦線へ、国際義勇軍として日本人では唯ひとり参加したジャック・白井のことです。生まれは函館。アメリカに渡り、反ファッショ活動をした青年です。このグループには沖縄から多くの移民労働者も参加していました。
白井はリンカーン旅団に加わり、記録によるとオリーブ畑の塹壕からちょっと頭を出したところをフランコ軍の狙撃兵にこめかみを射抜かれました。広大なオリーブ畑が彼の墓標です。「彼はこのどこかに眠っている」。胸が締め付けられる思いでした。
マラガでも共和国支持の市民は徹底抗戦しました。教会には犠牲者が祀られています。
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