仲築間卓蔵/元日本テレビプロデューサ-/連載「六日のあやめ 十日の菊」(84)

制服向上委員会 12/05/13

 

制服向上委員会

仲築間卓蔵 (元日本テレビプロデューサー)

 

 5月12日(土)午後。下北沢にある教会。
  代田・九条の会の『憲法記念日によせて 講演と歌のつどい』に招かれて話をしたのです。
  ぼくにあたえられた演題は「憲法とメディア」ですが、憲法学者でもないから、いつものことながら、メディアをめぐる状況と、マスメディアの中に憲法はあるのか・・・という切り口の話になってしまいます。「メディアはどんな役割をはたしてきたのか」から、日本テレビ出身なものですから、「創立者・正力松太郎がアメリカの後押しでテレビに乗り出し、公職追放の身が解除され、衆議院議員になり、やがて 初代原子力委員長に・・」、「大事なときに、メディアは”目くらまし”の役割をはたしてきた。その実例」「マスメディアの現場に憲法はあるのか」「メディアが内包している矛盾」「どうすればいいか・・・。メディアへの評価,批判をしながら、一方で広告主である大企業にたいする要望も」「いまは“体制翼賛”の時代とは違いがある。城南信金の“脱原発”の決意。それにつづく企業が生まれている」「メディアに変わってもらわなければならないが、信用していいか」「身近なところで、自分たちのミニ新聞を活用して、マスメディアが伝えない“情報”をながしていくことの重要性」などを、あちこち脱線しながら聞いてもらったのです。

 ぼくの話の前に登場したのが、いまや各地で引っ張り凧の「制服向上委員会」。
  はじめて彼女たちの歌を聴かせてもらいました。
  中学生から高校生までのグループです。
   ・・・・・・
   ・・・・・・
   忘れないから 原発推進派
   安全だったら あなたが住めばいい
   みんなに迷惑かけちゃって
   未熟な大人で はずかしいよネ

  ダッダッダッダッダッ脱 原発を!
   ダッダッダッダッダッ 大きな声で
   世界へ向けて叫ぼう 危険な現実を
   ・・・・・・
   ・・・・・・

 これは『ダッ!ダッ!脱原発の歌』の一部です。
  唱歌『峠のわが家』で少女らしさをのぞかせながら、民主党批判の歌までとびだして、会場はアンダー20の世界になりましたね。
  彼女たちに負けてはいられない。つくづくそう思いました。

 ぼくが現役だったら、彼女たちを番組に登場させたい。
  「AKB48」なるものが人気のようですが、「制服向上委員会」を登場させれば、「音楽番組も“両論併記”するようになったのか」と評価は高まると思うのですよ。

 報道番組はといえば、似たような主張の政党同士の議論ばかりじゃないですか。視聴者が判断してもらう“両論併記”の考え方はまるでない。
  あらためて、“両論併記”の大切さを知らされた一日でしたね。

 「制服向上委員会」の歌を聴きたい人は、7月1日(日) 港区芝の正則高等学校にお越しください。
  この日は、東京の九条の会・大交流会です。
  彼女たちの出番は11時です。その後は一橋大学名誉教授・渡辺治さんの講演『憲法を日本のチカラに!』。
  そして分散会、もりだくさんの分科会もあります。グッズなんかを販売するコーナーもあります。
  あらためて「憲法の大切さ」を知りたい人は、ぜひお越しください。
         参加ご希望者は 電話  03-3518-4866
                 FAX 03-3518-4867 へどうぞ。
  若さではちきれんばかりの「制服向上委員会」に 負けていられません。


 

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