池田龍夫/ジャーナリスト・元毎日新聞記者/核廃絶へ他国間交渉を―-NPDが「広島宣言」 14/04/12

           核廃絶へ他国間交渉を―-NPDが「広島宣言」

                         池田龍夫 ( ジャーナリスト ・元毎日新聞)

 日本など12カ国による[軍縮・不拡散イニシアチブ(FPDI)」第8回外相会合は4月12日、広島市で全体会合が開催された。日・豪のほかドイツ、カナダ、チリ、メキシコ、オランダ、ナイジェリア、フィリピン、ポーランド、トルコ、アラブ首長国(UAE)の12カ国。岸田文雄外相らは協議前、広島平和記念公園にある原発死没者慰霊碑を訪ねて顕花し、資料館を見学。このあと岸田文雄外相が議長となってFPDIの審議に入った。12カ国の中には、「核の傘」政策から脱皮できない国もあるのに、堂々たる「広島宣言」を発信した努力に敬意を表したい。
  「世界の指導者に広島・長崎への訪問を呼びかける。
  ・2015年核拡散防止条約(NPT)再検討プロセスへの積極低貢献
  ・全ての種類の核兵器の究極的廃絶に多国間交渉を要求
  ・核兵器のない世界の目標に反する核兵器増強に深い懸念。
  兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)の早期交渉開始や、核実験全面禁止条約(CTBT)  の早期廃絶を求める
  ・北朝鮮の弾道ミサイル計画を強く非難
  ・ウクライナ情勢に深刻な懸念」―-―。
  地球破滅の危機をズシリと感じる。各地域に広がる「脱原発」の市民運動と、「広島宣言」の意義は共通したもので、根っこは繋がっている。
  (いけだ・たつお)1953年毎日新聞入社、中部本社編集局長、紙面審査委員長など。