河野慎二/ジャーナリスト・元日本テレビ社会部長/テレビウオッチ(53)集団的自衛権の核心を衝く、金平存在感 ― テレビは安倍改憲の本質を継続報道せよ 13/09/26
集団的自衛権の核心を衝く、金平存在感
テレビは安倍改憲の本質を継続報道せよ
河野慎二 (ジャーナリスト ・ 元日本テレビ社会部長)
安倍首相が最優先課題としてとして推進しようとしている集団的自衛権の問題を巡って、興味深い動きがあった。5日に行われた日米首脳会談で、集団的自衛権行使に関する安倍の申し出について、オバマ米大統領が賛意を示さなかったというのだ。シリアへの軍事介入は挫折し、米帝国の力の失墜をさらけ出しながら、なお〝世界の保安官〟として地球支配の野望を捨てないオバマにとって、日本の軍事的支援はのどから手が出るほどほしいはずだ。それなのに、なぜ安倍の「集団的自衛権行使容認」方針を歓迎しなかったのか。
東京新聞(7日)によると、首脳会談で安倍は集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を検討していることを伝えた。さらに、「外交・安全保障政策の司令塔となる日本版『国家安全保障会議(NSC)』の設置、新防衛大綱の策定を挙げ、『日米同盟強化を見据えたものだ』と説明」した。しかし、オバマからは「賛意は得られず、逆に沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国との対立が激化しないようくぎを刺された」という。同紙は「米国の関心が日本独自の安全保障政策よりも、日中関係の悪化によるアジア地域の不安定化にあることを示した」と報じた。
この東京の記事は、注目すべきスクープだ。安倍の申し出を評価せず、賛意を示さなかったオバマの真意は何か。大いに関心のあるところだ。だが、東京はこのスクープを一面ではなく、二面左下3段という地味な扱いで報道した。この点に疑問が残るが、朝日も毎日も完全な「特オチ」だ。テレビ各局のニュースも、一行も伝えていない。東京にスクープを許したままフォローしない各紙・各局は厳しい自己検証が迫られる・
■TBS「報道特集」、集団的自衛権の問題点抉り出す
小松新長官安倍の代弁、金平「センシティブ」と応酬
集団的自衛権行使容認に向けた安倍の憲法解釈変更については、テレビ各局が番組で取り上げた。まず、9月14日のTBS「報道特集」である。「報道特集」は、金平茂紀・キャスターが小松一郎・内閣法制局長官とディベートを展開した。小松は、集団的自衛権容認派として知られる前フランス大使。安倍主導で異例の起用となった。「報道特集」は番組の冒頭、西川伸一明治大学教授にインタビューする。西川は「集団的自衛権行使を可能にするための意図的な人事。長官が言うことを聞かないから代えて、政府の言うことを聞かせるというのは、法治国家としてどうなのか」と疑問を投げかける。
金平が「これまで、これ程注目を集めた長官人事はない」と口火を切る。小松はのっけから安倍の代弁だ。「(集団的自衛権について)安倍総理は強い意識を持っている。民族対立や宗教対立、部族間対立が一気に噴出して、国際社会の責任ある一員としてこういう人達により積極的に関わって行く。積極的な平和主義という言葉が当てはまる」この〝積極的平和主義〟とは、安倍が最近使い始めた言葉である。集団的自衛権に対する世論の厳しい反発をかわそうとする姑息な狙いによるものだ。
小松「集団的自衛権容認派と言われているが、安倍総理の問題意識を踏まえ、『安保法制懇(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)』の議論を踏まえて、内閣全体として議論、熟議すべきもの。内閣が最終的に結論を出す問題だ。その結論について、今から予断は出来ない」金平が「内閣の助言者で、決定者ではないと」と割って入ると、小松は「法的な観点から適切な意見を申し上げるのは使命」と述べるにとどめ、直接答えない。
番組は、阪田雅裕・元内閣法制局長官と北岡伸一・安保法制懇座長代理にも取材している。阪田へのインタビュー。「憲法9条の平和主義というのは、伊達や酔狂でやってきた訳じゃない。世界に誇りという面もある。9条はあっても無くても同じだとなると、それ自体大変なことだ」と、集団的自衛権行使容認による憲法9条の骨抜きは許されないとの考えを強調する。その上で阪田は「集団的自衛権の本態は、外国での戦闘行為だから、将来日米関係などに鑑み、外国での戦闘行為に加わることにならざるを得ない。そうなると自衛隊員が血を流すこともあるし、自衛隊の武器で他国の人を殺傷することも起こりうる」と警告する。
阪田とは逆に、北岡は従来の法制局の憲法解釈に真っ向から異論を唱える。「今の内閣法制局の集団的自衛権に対する考え方は間違っていると思っている。今、個別的自衛権だけで日本を守れるのか」なぜ、集団的自衛権についての憲法解釈変更を急ぐのか。北岡はあけすけに本音を語る。「憲法を変えるには大変手間がかかる」と。憲法9条を改定するには国会議員の3分の2の賛成で発議し、国民の過半数の賛成を必要とする。「安全保障は待ってくれない。その間に非常に危険な事態になったらどうするのか」。邪道でも構わない。参院選で圧勝した安倍を後ろ盾に突っ走れという乱暴な議論だ。
番組は金平と小松のディベートに戻る。金平「(法制局)トップの果たすべき職責とは何か」小松「総理の問題意識は非常に重要なことで、たぶん国民の相当幅広い方々に、そうだと思って頂けるような正当な問題意識だと考えているので、それに応えて」と、憲法解釈の変更に何のためらいもない。金平が説明をさえぎって「総理の問題意識に長官も正当と賛同しているのか」と迫るが、小松は「問題意識としては正当と思う」と平行線だ。金平は「そこは非常にセンシティブ(『慎重に扱うべき』の意)だ」と応酬した。
金平はさらに「日本国憲法の3大支柱(のひとつ)の平和主義に関わる部分をいじることに密接に関わって来る集団的自衛権行使の解釈の問題だから、これだけ大きな問題になっている。そのことを今言い出している一国の総理の問題意識が広く共有されていると、長官はおっしゃった」とただす。これに対し小松は「質問の立てかたがちょっと離れている。もう少し議論することは、国民も共有しているのではないかと(いうことだ)」と、いかにも官僚答弁らしい発言ですり替えを図る。
スタジオの解説で金平は、小松へのインタビューでもうひとつの興味あるやり取りを披露した。それによると金平は小松に「戦後68年、日本は戦争に手を染めて来なかった。海外に出て他国民を殺傷しなかった。これも問題意識として共有すべきことではないか」と質問した。これに対し「長官は一瞬黙って、『ご指摘は重く受け止めます』と(述べただけで)、明確な答えは得られなかった」という。
金平は次のようにまとめのコメントを述べた。「1940年、東京で開催予定のオリンピックが中止となった。理由は戦争だ。戦争をやろうとする国には、オリンピックは似合わないという共通理解があった。今でもあると思う。だから、集団的自衛権の問題は、熟議が必要だと思う」金平のコメントは、2020年の東京オリンピック開催が決まったからこそ、憲法の平和主義は崩すべきではないとの考えをにじませたものだ。これこそ、広く国民の共感を呼ぶのではないだろうか。
「報道特集」の企画の特徴は、金平が小松と正面から向き合い、集団的自衛権行使に向けた憲法解釈変更の危険な意図を抉り出そうとした報道姿勢にある。金平は「ご意見拝聴」型インタビューではなく、自らの意見も述べながら小松に迫っている。慎重に言葉を選びながら、金平の質問をはぐらかそうとする小松から緊張感が伝わってくる。それは、安倍の憲法解釈変更を危惧する多くの国民が金平の背後にいると、小松が感じているからに他ならない。
■元官房副長官補、自衛隊の米軍傭兵化を否定せず
「集団的自衛権認めれば、大国の思惑に翻弄される」
テレビ朝日の「モーニングバード」は5日、玉川徹キャスターのコーナーで集団的自衛権の問題を特集した。玉川が「シリアで軍事行動が始まるかもしれない。中東で新たな戦争が起きる可能性がある。アメリカの同盟国である日本は、協力を求められることが考えられる。いま、集団的自衛権の行使容認に踏み切っていいのか」と特集の意図を説明。専門家へのインタビューを通じて、危険性を明らかにする構成だ。
最初にマイクを向けたのは、阪田雅裕・元内閣法制局長官。集団的自衛権についての考えはTBS「報道特集」でも述べているので省略するが、内閣法制局の役割について阪田は次のように発言する。「9条の問題は、自衛隊が合憲か違憲かについて最高裁の判断が示される時期の見通しがつかないので、統治行為を行っている政府の憲法解釈がしっかりしなければならないということは、肝に銘じてやって来たし、これからもそうだろうと思う」阪田は、憲法を活かすため積み重ねてきた法制局の取り組みに自信を示す。小松がトップダウンでこれを覆すのは容易ではない。
次に玉川は、この日の特集の目玉である柳沢協二・元内閣官房副長官補にインタビューする。柳沢は旧防衛庁で官房長や運用局長を歴任し、憲法と自衛隊の運用に深く関わった専門家だ。集団的自衛権の行使が認められると、自衛隊はどうなるのか。安倍がいま踏み込もうとしているのは、アメリカが攻撃された時、同盟国である日本が「米国への攻撃は日本への攻撃」とみなして反撃を可能にする憲法解釈の変更だ。自衛隊の海外派兵は地球の裏側まで全域に広がる。
柳沢は個別的自衛権による「日本有事」と集団的自衛権を行使する「海外派兵」の違いを強調し、同時に政治の責任にも触れる。「イラクの時はラッキーがあって、犠牲者は出ていないが、(集団的自衛権が容認されれば)確実に犠牲者が出ることを覚悟しなければならない。その時に、政治は何のために命を懸けるのかということを、説明できるのか。そこが明確でないと、とても自衛隊はリスクを冒してやることは出来ない」「仮に、日本が侵略されて、命懸けで防衛するというのなら、国民は誰も反対しない。ただ、その場合でも例えば尖閣を例にとると、まず外交手段が尽くされたのかということが問題になる」
柳沢はさらに、「日本が集団的自衛権行使容認に踏み切った場合、大国の思惑に翻弄されてしまう危険がある」と警鐘を鳴らす。そして「集団的自衛権が使われてきた文脈は、ソ連(当時、以下同)のアフガニスタン侵攻とか、チェコの『プラハの春』に対するソ連の弾圧・介入、アメリカのベトナム戦争など、大国による軍事介入の根拠として使われている」その上で「いま問われているのは、日本がアメリカとの関係で集団的自衛権を使うかどうかということにある。問題は、どこで、どういう戦争を、いつやるかは、圧倒的に力を持つ方がリードして決める。日本はそこに従わざるをえない」と指摘する。
つまり、集団的自衛権の行使に、日本の主導権は発揮できないというのだ。これに玉川が「日本はアメリカの傭兵になってしまうという見方もあるが」と切り込むと、柳沢は「それは国家の力関係から言って、当然そうならざるを得ない」と発言、自衛隊の米軍傭兵化を否定しなかった。安倍政権が集団的自衛権に道を拓く憲法解釈変更に踏み切れば、米国の戦争への派兵要請にNOと言えなくなる。自衛隊は戦地に派兵され、米軍の指揮下で戦火を交え、人を殺し自らも殺される危険にさらされる。
■海部元首相、憲法タテに米の軍事支援要請を拒否
イラク派兵では「米軍と一線を画す」貫き戦死者ゼロ
8月11日の「NHKスペシャル 自衛隊と憲法 日米の攻防」は、1991年の湾岸戦争から、2004年の自衛隊イラク派兵を軸に、軍事的な支援拡大を執拗に求める米国に対し、日本政府と自衛隊がどう対処して来たかを検証している。「日本国憲法を順守し、国民の負託に応えることを誓います!」と宣誓する自衛官任命式のシーンで始まるこの番組は、戦後68年、自衛隊員から一人の戦死者も出さなかった最大の要因が、憲法9条の存在だったという厳粛な事実を浮き彫りにする。
「Nスぺ」取材班は、請求から10年を経て、去年アメリカで開示された1000点近くの機密文書をもとに、1991年の湾岸戦争当時に交わされたブッシュ米大統領と海部首相の電話会談を再現する。ブッシュは海部に「日本は経済的支援だけではなく、軍事的支援もお願いしたい。日本が軍事的支援に踏み出せば、我々の仲間になったとシグナルを送ることが出来る」と迫る。これに対し海部は「軍事的支援は憲法上の制約があり、軍事活動に直接参加することは出来ない。多国籍軍には参加は出来ない」と拒否する。
ブッシュは、湾岸危機を日本の憲法を変える絶好の機会と捉えていた。国務省の機密資料は、「米国の国益のためには、国際社会から孤立するとの日本の不安を利用すべきだ。そうすれば、日本から軍事的支援を引き出す可能性がある」と記録している。これを記述したのは、マイケル・アマコスト駐日大使(当時)だ。スタッフがアマコストを取材する。「日本としても、絶好の転換点だった」と、アマコストは無念の表情を隠さない。
海部は、学徒動員で体験した戦争の惨禍を踏まえ、「日本はいかなる軍事行動にも参加しないことを決めた。非軍事的支援に限定したい」とブッシュに伝え、経済的支援にとどめる姿勢を貫く。アマコストも「日本の憲法を変えることは容易ではない」と報告した。機密資料には「日本の反戦感情と軍隊への不信感は非常に根強い。自衛隊の海外派遣の機は熟していない」との記録がある。
その後も、日本に軍事的支援を求める米側の動きは強まった。米側のターゲットは、「憲法改正」から「憲法解釈の変更」へシフトする。北朝鮮の「ノドン危機」で緊迫した1993年、在日米軍司令官だったリチャード・マイヤーズが取材に応じ「憲法9条が障害だった。ただ、問題は憲法自体にあるのではなく、憲法解釈の仕方にある。憲法の枠組みの中で、どう選択するかということだ。自衛隊は多くのことが出来る」と証言する。
2004年、小泉政権がイラクに自衛隊を派兵した。当時自衛隊を指揮した先崎一・元統合幕僚長が初めてインタビューに応じた。「当時、バグダッド周辺で給油や輸送をやってくれという声が、日本にもあった。しかし、よその国とは離れて、独自性、主体性が発揮できる場所がいいと具申し、政府にサマーワを選んでもらった」先崎の日記には「無差別化、泥沼化。米軍と一体化、不可避ターゲット化。米軍のみの支援、占領軍とみなされる。米軍から言われたからやる、避けたい」などの文字が並ぶ。「隊員の安全を確保するためには、米軍と一線を画す」と何度も記されている。
自衛隊はサマーワで復興支援に取り組んだ。しかし、自衛隊の宿営地にはテロ予告があり、ロケット弾が撃ち込まれた。部隊が武装した集団に取り囲まれ、至近距離で一触即発の危機もあったが、隊員は引き金を引くことはなかった。先崎は「まかり間違って武器使用となると、将来に禍根を残す。そうした危険性があった」と振り返る。先崎の日記には「安堵」の言葉。ぎりぎりのところで自衛隊が戦火を交えずに済んだのは、憲法9条の存在と無関係ではない。
小貫武キャスターが、自衛隊殉職者慰霊碑前からリポート。碑には1831人の殉職者の名前が刻まれているが、戦闘での死者は一人もいない。小貫は「このことは、自衛隊が一度も戦闘行為を行わなかったことを意味する。日本の戦後68年の歩みでもある」と指摘する。その上で小貫は「日本に軍事的役割の拡大を求めてきたアメリカ、その中で周辺諸国との緊張関係を懸念する声も出ている。こうした変化の中急速に高まる集団的自衛権の議論、そして憲法9条をめぐる議論はどこへ向かうのか、この国の形が問われる大きな岐路に立っている」としめくくった。
■「権力の暴走に歯止めをかけるのが報道の神髄」
メディアは集団的自衛権報道を継続して強化すべき
テレビはこの3本の番組の他に、TBS「サンデーモーニング」(22日)、TBS「NEWS23」(18日)、TBS「サタデーずばッと」(13日と8月17日)、BS日テレ「ニッポンの大疑問α」(8月26日)、テレビ朝日「報道ステーション」(8月12日)などで、集団的自衛権を取り上げている。しかし、この程度では、極めて不十分と言わざるをえない。憲法解釈変更を巡る動きは急を告げている。テレビ各局もピッチを上げて、取材を強化する必要がある。
安倍政権は17日、「安保法制懇」を開催し憲法解釈を見直して集団的自衛権を容認する議論を再開した。安倍は「積極的平和主義こそ、日本の背負うべき看板ではないか」「いかなる憲法解釈も国民の存在や国家の存立を犠牲にする帰結となってはならない」などと述べ、解釈改憲への意欲を露わにした。委員全員が集団的自衛権の行使容認論者で占められている「安保法制懇」の結論は最初から見えている。国民の多くが反対している憲法の重大な問題を、〝片肺飛行〟の議論で答申しようとする暴挙は断じて許されない。
安倍の発言はさらにエスカレートする。安倍は24日、国連総会出席のため訪れたニューヨークで記者団と懇談し、集団的自衛権が容認された場合に自衛隊が「地球の裏側」に派兵される可能性について「サイバー攻撃も国境を越えており、地理的概念はなくなっている。地理的概念で『地球の裏側』という考え方はしない」と述べた。この発言は、自衛隊の派兵については地理的な距離とは関係なく、事態の内容で判断する考えを示したものだ。即ち、米国の要請があれば、地球のどこへでも派兵があり得るということだ
朝日は17日、「憲法の根幹にかかわる」と題する社説を掲載し、集団的自衛権の行使を巡る憲法解釈の見直しに反対する見解を明らかにした。社説は「憲法改正の厳格な手続きを省いたまま、一内閣による解釈の変更だけで、国の根幹を変えてはならない」「(憲法の)根幹を政権の独断で変えることができるなら、規範としての憲法の信頼性は地におちる。権力に縛りをかける立憲主義の否定にもつながる」などと主張している。
集団的自衛権行使については、国民の声は反対が多数である。安倍自民党が参院選で圧勝した後も、流れは変わらない。朝日の世論調査(8月26日)では、反対が59%で賛成の27%を大きく上回った。男性は反対54%対賛成38%だったが、女性は64%対17%と、反対が賛成の3倍以上となった。日経の調査によると、反対54%、賛成32%、毎日も反対53%、賛成37%。共同は反対50%、賛成32%だった。
メディアは、踏ん張りどころだ。戦後68年、一人の戦死者を出さずに歩んできた日本が、その姿を変えるかもしれない。平和憲法に基づく専守防衛という国是が、根底から崩されようとしている。安倍政権の暴走を拱手傍観することは、メディアとして自殺行為に等しい。東京の「発言」欄(23日)に、「今こそ権力の暴走に歯止めをかけ、軌道修正をするのが報道の神髄だと思う」と埼玉県の女性が投稿している。テレビをはじめメディアはこの投稿の意味を噛みしめ、集団的自衛権問題の取材を継続して強化すべきである。
(敬称略)