水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)晩秋の尾瀬ヶ原① 16/10/18
「ヘボやんの独り言」より転載 http://96k.blog98.fc2.com/
尾瀬ヶ原は、夏、そして雪の季節とミズバショウの季節に訪ねたことはあるが、秋は行ったことはなかった。そこでいい天気に誘われて、10月16日の日曜日に行ってみた。込み合うことを予想して、夜中のうちにスタート、登山口の「鳩待峠」に着いたのは夜中の2時過ぎ。とりあえず車の中で仮眠。同行はSさん。
鳩待峠まではマイカー規制があり、要注意だ。この日は、規制外で利用できた。駐車場は想定どおり込んでいた。同好の士はいるものだ。霜に覆われて真っ白になっている車もある。これらは、前日から山に入っている人たちのものと思われる。当夜着いた車は、車内があたたかいから霜はつかないからだ。ということは、外はそれだけ寒いということになる。
外が明るくなり、途中のコンビニで買い込んだサンドイッチを朝食として頬張る。しっかり食べないとバテるから。食事を終わらせて、車の外に出てみると寒い。震えがくるほどだ。慌ててザックの中からマウンテンパーカーを引っ張り出して着込む。うん、少し落ち着く。
6時半、歩き出しだ。どの登山口からもそうであるが、尾瀬ヶ原に入るには(この鳩待峠からも同じ)、下りからはじまる。ということは、尾瀬ヶ原は〝広大な窪地〟と言うことになる。ちなみに、この尾瀬ヶ原の東側にミズバショウが群生する「尾瀬沼」があるが、この原のほうが低く、水はこちらに流れてくる。
この水は「百名瀑」の一つ、三条の滝に注ぎ、只見川となって奥只見湖に流れ込む。そのあとはなんと、新潟空港近くを河口とする「阿賀野川」につながるのである。只見川の源流は尾瀬沼であり尾瀬の水は、遠く新潟市に注いでいるのである。「尾瀬の水が新潟に」――考えると気が遠くなりそうだ。
尾瀬ヶ原へは、鳩待峠から下って行く。登山道に霜が降りて所々、真っ白になっている。特に木道は滑らない様に気を遣う。おやおや、早い時間にもかかわらず登って(下山して)来る人もいる。前日、小屋泊りの人たちだろう。「お早うございます」とあいさつしながらすれ違う。登山道は尾瀬ヶ原も同じだが、〝2車線〟になっており、歩きやすい。
【晩秋の登山道】
小さな沢を4つほど横切る。木製の橋がかかっているから大丈夫。周辺の木々は、秋色に染まり葉を落とし始めていた。晩秋というより、初冬なのかもしれない。その秋色を撮影するカップルもいる。
まず、「山の鼻」と呼ばれる場所に着く。おもしろい名前だ。おそらく尾瀬ヶ原を顔に見立てた場合、「鼻」の位置になるのだろう。ここにはテントサイトがあり、何軒かの山小屋もある。色とりどりのテントから出て来た人たちは、それをたたむ作業を始めていた。これまた、山の風景である。(次回につづく)
★脈絡のないきょうの一行
死刑廃止に反対が73.3%(FNN調査)。「殺された人も殺した人も同じいのち」の教育不足が露見。課題は重い。