水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)晩秋の尾瀬ヶ原③止 16/10/20
「ヘボやんの独り言」より転載 http://96k.blog98.fc2.com/
おやおや、少しラッシュ気味に。大集団も到着した。静かだった湿原が、いきなり賑やかになる。これもまた良し、である。ミズバショウの季節はこんなものではない。人を見にきたような錯覚になることさえある。
【込み合ってきた木道、正面は至仏山】
次の目標は「龍宮十字路」だ。しばらく歩くと3㍍ほどの沢というか、小川が出現。橋の上から覗いてみると、な、なんと。イワナの稚魚が泳いでいるではないか。それも集団で。5㌢から10㌢程度だ。イワナは神経質で怖がり屋で、人の足音やちょっとした物音でも逃げてしまう。ところがここのそれは違う。
橋の上でドン、ドンと踏みつけて音を立てると近寄ってくるのだ。不思議な光景である。もしかしたら、ハイカーがパンのカケラなどのエサを投げ込むのではなかろうか。人が近づく気配を感じると、エサをもらえるという条件反射の可能性もある。そういえば、尾瀬でイワナを捕まえる人はいない。賢いのか困ったことなのか……。
【集まって来たイワナたち】
十字路付近にも休めるスペースがある。ここで一息。南側に富士見峠がある。ずいぶん前だが、鳩待峠から横田代、アヤメ平を経て富士見峠の手前で北上し、この十字路に入ったことがある。ゴールデンウィークの最中だったが、全山雪であった。
このとき、人が歩いた踏み跡がなく方向を採るのに苦労した。尾瀬ヶ原に着いたときは、一面、真っ白でどこに道があるか分からない。おおよその検討をつけながら歩いたものだ。おそらく、湿原にも踏み込んだことだろう(ごめんなさい)。そのときは無事に木道を見つけ十字路に到着し、鳩待峠まで戻ることができた。ここは、そんな思い出の場所だ。
この十字路から、直角に左折し東電小屋の方(南)に向きを変える。さらに分岐で、もう一度左折。しばらく歩くと、「三又」に着く。ここからはもと来た道である。一休みの後、今度は至仏山を正面に観ながら、下山開始である。
最初に休んだ山の鼻で行動食をとり、気合を入れ直す。有料トイレ(100円)を借りて用を済ませいよいよ(登りの)下山だ。ゴール近くになると、登りはきつくなる。子どもたちに(悔しいけど)追い越されてしまう。それでも山の鼻から鳩待峠まで、1時間で到着。地図のコースタイム1時間20分より早かったことで良し、としよう。
帰路、関越道沼田ICにほど近い白沢・道の駅に隣接する「望郷の湯」で汗を流し、この山行をしめくくった。
【コースタイム】
鳩待峠(6:30)-山の鼻(7:20 7:40)-三又(8:30 8:40)-十字路(9:05 9:30)-東電小屋分岐(9:50 10:00)-三又(10:30 10:40)-山の鼻(11:10 11:40)-鳩待峠(12:40)
★脈絡のないきょうの一行
山本有二農林水産相の「強行採決」発言、辞任に相当。品も格もない大臣に失望だ。