水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)

「ヘボやんの独り言」より転載 

韓国訪問レポート① 最高の案内人・植村隆さん   17/04/17

 3月23日から25日まで、韓国・ソウルを訪ねた。外国に足を運ぶのは30数年ぶりだ。弁護士の友人に誘われ、慰安婦問題に関心を持っていたこともあって、二つ返事でOKを出した。以下、3日間の行動を報告したい。

 羽田空港を後にして、ソウル・金浦空港に着いたのは午後3時過ぎ。入国までかなり時間がかかる。パスポートの顔写真を確認され、両人差し指の指紋を取られたらやっと〝自由空間〟に入る。同行は弁護士2人、日朝協会の事務局長と私の4人。小回りがきくし、他の3人は何回か韓国には来ており安心。

 預けた荷物が回って来るのを待って、構内から外へ。そこには案内の紙を持った出迎えの人がずらり。我々を待っていてくれた人はすぐに分かった。元朝日新聞記者の植村隆さんだ。植村さんは、週刊文春などによって「捏造記者」のレッテルを貼られ、ネトウヨらの執拗な嫌がらせを受けて、家族も含めて被害に遭った。ご本人自身は予定していた神戸の女子大学で教壇に立つことが出来なくなった。

 植村さんは捏造記者だと報道した週刊誌こそ捏造である、として捏造ではなかったという名誉回復と、被った被害の損害賠償の訴訟を起こして東京地裁と札幌地裁でたたかっている。裁判を起こしたあと、韓国カトリック大学から客員教授として招聘され、裁判をたたかいながら現在は同大学で教鞭を執っている。

 私は植村さんには、宮澤・レーン事件の真相を広める会の取材を受けたときに初めて会った。新聞記者らしく、一つ一つきちんと確認しながら取材するその姿に共感を覚えた。そのときは確か、函館支局長だったはずだ。

 まず金浦空港から、地下鉄で宿泊先の明洞(ミョンドン)のホテルへ直行。案内されたのは明洞聖堂。韓国カソリックの本山である。植村さんのカソリック大学は、ここがバックになっているという。立派な建物である。中に入ってみると、ちょうどミサの時間だったらしく、きれいな歌声が響いていた。さりげなく写真を1枚撮らせてもらった。

 次に「最近できた施設に行きましょう」と明洞の繁華街を歩いてそちらに向かった。途中、広い通りに面したところで座り込んでいる人たちがいた。聞いてみると、ホテルを解雇され抗議中だという。植村さんに通訳をしてもらい、激励してその場を後にした。

【明洞聖堂】
明洞聖堂

【社前に抗議文をかかげて闘うホテル労働者】
韓国ホテル労働者

(次回につづく)

 

★脈絡のないきょうの一行
共謀罪法案が審議入り。「キノコ違法採取」も共謀罪だそうだ。笑えるけど、怒りたくなる。


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