水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)
「ヘボやんの独り言」より転載
昨年3月18日の小ブログで報告したが、東電福島第一原発近くの国道6号線沿いの放射線量調査を4月28日(金)に行った。今回は4回目である。初回は封鎖が解除(14年9月15日)された直後の9月21日。それ以降、2回目は15年11月20日、3回目は16年3月11日に行っている。
今回は3台の線量計を使った。より正確な数値を出すためだ。例によって、同じ地点を調査した。相対的には初回より線量は減っている。が、世界基準からみるとほとんどがオーバーしており、通行も帰還もできるような状態ではなかった。
【今回使った線量計】
改めて、放射線量の被ばく許容量をみてみよう。
●世界基準は、年間1m㏜(ミリシーベルト)となっている。したがって、
●1m㏜は1000μ㏜(マイクロシーベルト)だから、
●1000μ㏜÷365日=2.74μ㏜(1日の許容線量)
●2.74μ㏜÷24時間=0.114μ㏜(1時間の許容線量)
ということになる。したがって(線量計は通常1時間あたりの線量を表示しているが)許容量は1時間あたり0.114μ㏜ということになる。
【観測地点の数値】
今回は、常磐道が全線開通したことから浪江インターで降りて東進、JR常磐線の跨線橋を越えて6号線に入った。少し高くなっている跨線橋から、浪江町の様子を見ながら走ったが、駐車場に止まっている車は見えず、人の気配はなかった。いつになったらこの街は復活するのだろうか……。国道6号線の調査区間は、許容数値をはるかに上回っていた。別図は1回目と比較している。全体として初回より数値は下がっているが、①の浪江町以外は全てアウトであった。
【第一原発が見える地点から】
写真は、第一原発に近いところだ。作業用のクレーンが見える。線量はこの辺りが無茶苦茶に高かった。許容量の50倍となっている。ところが、国道から左右に分かれる主要県道に、車の侵入を防ぐ警備員が立っていたこ。一応マスクはつけていたが、被ばくしているのは間違いない。この人たちの健康は大丈夫なのか、心配になった。国道6号線のこの部分、健康問題を考えるならば封鎖すべきだと、改めて感じた。
★脈絡のないきょうの一行
失敗した北朝鮮のミサイル発射。電車を止めたり、射撃訓練の執拗な報道は、戦争を想定した国民の〝教育〟ではないのか。