戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)新潟県知事選での米山必勝を祈念 16/10/13
「野党候補猛追 新潟県知事選次第でデタラメ政治も激変(12日付『日刊ゲンダイ』)。「16日に投開票の新潟県知事選が全国から注目を集めている。『原子力ムラ』VS『再稼働反対』の対立構図が鮮明になり、この国の進路を決する分岐点になる可能性があるからだ」。
立候補しているのは自公推薦の森民夫前長岡市長と9月29日の告示直前に名乗りを挙げた野党3党推薦の米山隆一医師。米山氏は民進党衆院新潟5区総支部長で、総選挙の予定候補だった。知事選最大の争点は柏崎刈羽原発の再稼働問題。当初は再稼働に慎重な泉田裕彦知事が再出馬するはずだった。
泉田知事の出馬を阻止したのが東電、自民党をはじめとする「原子力ムラ」であり、そのお先棒を担いだのが地元新聞の『新潟日報』だったと『日刊ゲンダイ』は指摘する。「県内シェア6割を誇る地元紙『新潟日報』が、県出資事業のトラブルをめぐる疑惑を連日のように報道し、泉田批判キャンペーンを展開した結果、『この状況では自分の声が有権者に届かない』と出馬取りやめに至った」。
『日刊ゲンダイ』はさらに「県議会の反知事派が『新潟日報』に泉田批判記事を書かせたという話もある。官邸の意向に忠実に従う知事にスゲ替えて、再稼働を進めるつもりなのです」というジャーナリストの横田一氏の談話を紹介。「東電は今年、新潟日報に5回も広告を出している」と追い打ちをかける。かつて新聞労連北信越地連の中核組合であった新潟日報労組の知人の顔が浮ぶ。暗然たる想いだ。
民進党はこの選挙で自主投票を決めている。「もともと民進党の衆院新潟5区の公認予定者だった米山に推薦を出さなかったばかりか、告示日直前に公認内定を取り消して、民進党から追い出すという冷たい仕打ちに出た」(『日刊ゲンダイ』)。民進党にそんなぶざまなことをさせたのが連合・電力総連なのだ。
「原発がある新潟では、連合の中でも特に電力労組の力が強い。それが相手側についてしまった」。そうなっては民進党としてはどうすることもできないというのだ。原子力ムラの先陣を承って再稼働に向けて猛進する労働組合。ムラに取り込まれた地元紙。両者を日刊ゲンダイは鋭く告発している。
新潟知事選まであと3日、接戦を制して米山候補が見事当選することをおれは確信している。