戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)海外旅行・韓国ー慶州(2003年)② 16/12/01

明日へのうた]より転載

 バスで慶州駅に戻り、昼飯を食べ市場を見学してから特急でソウルへ。もう夜になっていた。韓国4日目の22日、朝はゆっくりして昼は梨大前の小さな食堂。桃子が留学中に通ったという「おばちゃんの店」。おれは辛い鍋料理を食った。ここもビールなし。午後は宗廟という大きなお寺を見学した。

 夜は桃子の友だちのジョンファーと4人で新村の居酒屋へ。日本でいうとワタミとか庄屋とかの感じ。ここのチジミとマッコリはおいしかった。食事を終えて夜の新村を歩く。渋谷か原宿といった若者の街だ。桃子たちは衣装を貸してくれる写真屋に行った。おれたち夫婦は変哲もない喫茶店へ。

 23日は日曜日。地下鉄で市庁舎前へ行き、東亜新聞ビルまで歩いた。新聞博物館みたいになっていて、係の人が丁寧に案内してくれた。新聞の制作工程の説明。やはりコンピュータ紙面づくりだった。おれたち3人の写真を撮ってそれを紙面に載せてプリントしてくれた。日本では考えられぬサービスだ。

 午後、貞洞劇場というところで伝統舞踊を観た。終わると出演者が舞台衣装のままで一緒の写真に入ってくれる。親子3人で踊り子たちとの記念写真を撮った。夜は韓国における「最後の晩餐」。東大門の庶民的な焼肉屋に行った。韓国の焼き肉は豚が主力だが、ここは牛専門の珍しい店だ。

 開け広げた座敷にもうもうと煙が立ち込めていておれには東上野の朝鮮街を思い起こさせた。桃子のお薦めは牛の背筋の刺身。さっぱりしていてマッコリとよく合う。さんざん食って飲んでその値段の安かったこと。食い終わると珈琲まで出る。女房は口に合わないようだったが、おれは大満足で店を後にした。

 23日は帰国の日。ホテルをチェックアウトする時、ベルボーイが寄ってきて「ぼく千葉県柏に留学していました」と懐かしそう。もしかすると新松戸の流通経済大かも知れない。

 桃子が大学へ行って留学当時の先生に会いたいというので、長い坂道を上って梨大構内に入った。「ノムヒョンは戦争にNOと言え!」と書いたタテカンがあった(むろんハングルで桃子の訳)。桃子が先生と再開している間、女房と2人、大学前の喫茶店で甘いジュースをすすりながら待った。

 雨が降り出した中インチョン空港へ。18:50発のアシアナ航空便。成田には午後9時過ぎに着いた。