戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)
18日は絶景のアマルフィ海岸ドライブ(前のブログでポンペイ遺跡見学を16日と書いたが17日の間違い)。これは思わぬ飛びきりの体験だったね。切り立った崖の縁のくねくねと曲がる狭い道をバスがつっ走る。紺青の空と海、白い波濤。アマルフィの街で食べた昼食も美味。ビバ・イタリア―ノだ。
ナポリ夕方7時発の国内線でシチリア島の玄関口パレルモへ。パレルモはシチリア島北西海岸にある州都で、有史以来さまざまな国の支配を受けてきた。それだけ史跡が多い。――ホテル・プラザオペラにチェックインしたのが10時。ありあわせのアルコールとつまみで軽く反省会をやって寝た。
19日は朝一番でモンレアーレに移動し、ドゥオーモの見学。ドゥオーモそのものより付属して12世紀に建てられたという「回廊付き中庭」が気に入った。色鮮やかなタイル貼りの円柱が林立する様は、以前に見たスペインのアルハンブラを思い起こさせる。午後ノルマン王宮にも案内されたが、ガイドが褒めたたえるほどのものでもない。夕方5時に一度ホテルに戻り7時半から夕食のため徒歩でレストランへ。
夕食の献立。いわしの団子、かぼちゃの甘酢煮、茄子のカポーナ―タ、パスタ、スズキの鰭のポテト包み焼き、デザート。もちろんこれにビールとワインだが、ワインはレストランで頼んでも20ユーロ以下だ。日本で飲むイタリアワインは防腐剤が入っていてカビ臭いが、こちらではすっきり味で最高だ。
20日の午前中はパレルモ市内観光。マグロのブロックを無造作に売る市場が面白かった。午後はバスで2時間半かけてアグリジェントへ。シチリア島南部の地中海に面したリゾート都市だ。ホテルは畑の真ん中に突如現れる。山小屋風の2階建て、花に囲まれた中庭、眺望の先に小さく神殿の柱が見えた。
翌日はこの神殿に向かってバスが行く。世界遺産「神殿の谷」と呼ばれ、エルコーレ神殿、コンコルディア神殿、ジュノーネ神殿と続く。それぞれ価値のあるものなのだろうが、なにしろパスを降ろされ歩きづめ。おれには「苦しみの谷」だった。やっと見終わり、バスでピアッツアルメリーナへ。
途中で昼食。なんとかメリーナでは古代ローマ別荘カサ―レなる遺跡へ連れて行かれたが、もう遺跡はたくさん、早くホテルについて休みたい。とにかくおれもトシだなあ。夕方6時、やっとシチリア島最大の都市シラクーサに着いた。ホテル名がウナ・ホテル・ワン。ワンという割にはぱっとしないホテルだった。